博士の愛した数式
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/26
- メディア: 文庫
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借りてからなかなか時間がなくて読めなかったけど、
さっき一気に読んじゃった!
文章自体はとっても読みやすく、
ある程度数学がわかっていれば子供でもOKな作品。
読もうと思ってる人もいると思うから、
ネタばれしない程度に感想を★w
事故の後遺症で記憶が80分しか持たない博士。
若くしてシングルマザーとなった家政婦とその子供ルート。
それぞれ違う意味の「孤独」抱え生きてきた3人が、
共に過ごしお互いを暖めあう。
そんなあったかい作品。
博士は記憶の障害のために、
80分前に会ったひとはみんな初対面にもどってしまう。
同じ質問をして相手に煩わしい思いをさせてしまうこともしょっちゅう。
そんななかで、博士はコミュニケーションを「数字」を通して行う。
うまいことは言えなくても、数字や数式に自分の意味を載せることができる。
この作品では友愛数・絶対数とかいろいろな数字が出てくる。
理系じゃなくても数学嫌いでも、「数」の美しさが感じ取れる。
一番印象に残るのは
『exp(iπ)+1=0』
そう、オイラーの式。
この式と初めて出会ったのは高校のとき。
高2の夏休みに、
「数学に関する本を読め」という課題が出た。
そのときの候補からあたしが選んだ本がこの作品↓。
- 作者: 吉田武
- 出版社/メーカー: 海鳴社
- 発売日: 1993/06
- メディア: 単行本
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(応用数学2は落としたっぽいんだけども…苦笑)
この本は「本」というより「問題集」w
例題とか演習問題とかついてるし。
『exp(iπ)+1=0』
博士がどうしてこの式をあのタイミングで無言で置いていったのか、
なんとなくわかる。
さまざまな数学の概念が凝縮され、
最終的にはもっとも美しい数字「0」に帰結する。
人間関係もそうあるべき。
あたしはこう解釈しましたけど。
人によってそれぞれ違うとおもうので、
自分なりの解釈を見つけるのも面白いと思います。
根気が必要だけど、『オイラーの贈物』もう一回よんでみようかなぁ。